前回のブログに対する称賛の嵐が未だに収まりません!!
執筆の依頼まで来ています。
共闘の申し出も後をたちません。
(以上三点完全な嘘っぱちです)
しかしながら珈琲の鮮度に対する絶対的な“神話”の様なものに対する私の挑戦状が理解出来ない、との声が聞かれましたので、以前の記事をそのまま再度upしておきます。
同じ内容ですので以前に読まれた方は飛ばして頂いて問題ありません。
2011.12.21
タイトル
“珈琲は生鮮食品………※@&#%£¢£○‰”
珈琲をよく飲まれる方はこんな言葉を町で見聞きし ませんか!?
“珈琲は鮮度が命”
“珈琲も生鮮食品”
“ご注文頂いてから焙煎”
こーいう宣伝文句を見ると、新しい程美味い……と、 勘違いしてしまいませんか!?
多くの方が勘違いされているのですが、鮮度と美味 しさは比例しません。
何にでも食べ頃、飲み頃、があるように珈琲も新しけれ ば良いと言うものではありません。
精肉や、お魚ですら食べ頃は個人によりまちまちで すよね。
特に煎りたての豆はガスを多く含み、この状態の珈 琲にお湯を垂らすと、粉の中にお湯が浸透し、代わ りにガスが放出されます。この置換により、粉は美 味しそうに膨らむのです。
この最後の一文に大きなトリックが隠されています 。
確かに粉が膨らむと凄く美味しそうで、上手に抽出 出来たように思えます。 しかし、実際の液体はどうでしょう…? “よく膨らんだ”という先入観を捨てて味わってみ ると、凄く物足りない味がするはずです。
何故か……
ガスが多すぎると、発生し過ぎたガスに阻まれて、 お湯が上手く粉の中に入って行けない…という状態 になります。 ガスに阻まれて阻まれて行き場を失ったお湯が、あ まり成分を溶かし込む事なく珈琲の層を通過してし まいます。
ゆえに私はご自宅でのペーパードリップなら焙煎日 より二週間目くらいのものが美味しさのピークだと 思います。勿論ある程度ガスは抜けていますので、 粉の膨らみは弱くなっています。
しかしご説明申し上げた上記のような理由から、膨 らめば美味い…膨らまないから不味い…とは決して ならないのです。
どんな下手くそ(最低限のレベル以上!!)が焙煎しよう と、焙煎日に近ければ豆は勝手に膨らみます。逆に 時間が経った豆でも、良い生豆を使って、上手に焙 煎していれば、膨らみは衰えますが、常温保存で1 ヶ月は美味しく召し上がって頂けます。
各お店、購入頂いた銘柄、ご自宅での抽出方法によ り、それぞれ考え方は異なりますが、それでもやは り焙煎日より最低でも一週間は置いて頂いたほうが 美味しく召し上がって頂けます。
以前、豆の保存について申し上げました所で、新し い豆には新しいなりの、時間が経った豆には時間が 経ったなりの美味しさが…と書きました。 ですので、販売する者は、新鮮な豆を売らなければ なりません。いきなり美味しさがピークに達した豆 を販売してしまっては、ご自宅で豆はへたる一方で すから。
されど
粉の膨らみは ・“鮮度”のバロメーター ・“美味しさ”のバロメーターではない
豆の状態で保存していただき、日々変化する豆の状 態を楽しみながら、珈琲をお飲みいただくのが、最 も自然な環境だと思います。ずっと同じ味の食品は 気持ち悪いですよね……
もし、粉の状態でお買い上げの場合は、なるべく早 めに消費して下さい。 そして一回にご購入頂く量を少な目にして、小まめ に買い足していくのが肝心です。
補足ですか、店内で私がドリップする豆は、さらに 寝かせてあります。 だいたい焙煎日より三週間くらいでデビューするよ うに在庫調整しております。ですので、ドリップ中 の粉の膨らみは弱いです。いや、全く膨らみません…!
珈琲には未だ正解などありません。各個人がそれぞ れ研究に励み、少しでも自分の理想とする、最高の 一杯に近づけるよう、ありとあらゆる先入観、一般 的常識を捨てて楽しんで頂ける環境を切に願ってい ます。
あ……ひつこくて申し訳ないのですが、店内で販売 している豆は新鮮です!!ほぼ焙煎日から三日間で売り 切っています。
こちらの方もどうぞご贔屓に。
それではまた。
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こんな事を書いておりました。
勿論、各店舗がそれぞれの方法論を持っていますのでどれが正しいとは言い難いのですが、“古くなった豆は悪”というネガティブキャンペーンは信じないで下さい。
はぁ〜〜…
お願いだから涼しくなって……・・・(;´Д`)