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- 今日の一枚28"Back To Back"ジョニーホッジスとデュークエリントン
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2014.08.31 Sunday
エリントン楽団の看板中の看板、ジョニーホッジスの登場です。
1928から1970の死ぬ直前まで、その間4の不在時期を挟むもずっとエリントン楽団に在籍し続けたこのアルトサックスは、超絶美音で看板を張り続けましたな。
まぁ〜〜甘い音色ですわ。ホンマに綺麗な音。少し嫌味なくらいやわ。それくらい甘い!
1959のこのアルバムはエリントンを筆頭にスウィング仲間が集まって、気軽にブルースばっかりやろうってな内容です。
しかしブルース感はないですよね………(笑)
わきまえにわきまえた大人共の上質なセッションってな趣。上品やわ。誰もガツガツしてない。ゆったりと、各人の音色、腕前なんかが堪能できます。
エリントンは後ろでドーッッしりと構えて、ホッジスはゆったりエロく、それにハリーエディソンtpがねっとり絡んでいきます。そんでジョージョーンズdsのさりげない演出も見事!
目を瞑って、委ねる、噛み締める、な感じで楽しんでくらさい。
秋にちょうどエエんやないかな♪
- 今日の一枚27"Take it , Bunny!"バニーベリガン
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2014.08.30 Saturday
夭逝の天才バニーベリガンです。
天才かどうかは異論があるかもやけどアタシは凄い兄ちゃんやと思います!
早死にの原因は酒量………orz お決まりですな………orz
白人やねんけどハケット系とは違って、凄いホットな奏法です。アホっぽい言い方やけど、元気ッ!! みたいな。
サッチモっぽい所も聴けて幸せですな。
30年代半ばの5セッションを収録。
グレンミラーやら、ポールホワイトマン、ベニーグッドマン等々スーパー楽団を渡り歩き、自分の楽団を持つも経営は全く上手くなく、すぐに破産解散。ただでさえ悪かった酒癖に拍車がかかり、溺れに溺れて33歳でチーン。やはり天才ですね。天才はこうでないと。
人間的に凄い問題ある人なんでしょうね。うん!さすが天才!何か欠落してるからこその輝きってあるやないですか?まさにその典型やないかな。
そんな前情報はさておき、プレイを聴いたって下さい。プリッ!としてます。張ってますよね、音色。この張りの代償がその私生活やったんやろか………
大好物ですね、この人の音。
ほいでまた一曲だけやけどボーカルが良いッ!なんや気になってしまう声なんですね。渋い。
その一曲"I Can't Get Started With You 云い出しかねて"はこの兄ちゃんのペットと歌声でジャズスタンダードとして定着した。うん、名演や!アタシも大好きなスタンダードナンバー。
その他も最後までダレることなく楽しませてくれます!イイッ♪
- 今日の一枚26"Jazz Classic Masterpieces V disc2"フレッチャーヘンダーソン楽団
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2014.08.29 Friday
前回デビューしたてのサッチモを取り上げたので、もう一発その辺りを。
1923にキングオリバーの楽団に在籍したサッチは翌年の1924はフレッチャーヘンダーソンの楽団に移籍します。
その在籍時の音源はアタシでは探すことがでけへんかったんやけど、唯一一曲だけこのエマーシーが出してる全集に入ってたんです。
まぁ、一曲だけではどうしようもないので、とりあえず今回はフレッチャーヘンダーソン楽団を知って頂きたいなと。
"ジャズオーケストラの開祖"なんて言い方をされますな。きっちりとしたアレンジのもとで10 人以上の団員が演奏するジャンルは有るには有ったけど、彼の楽団が絶大な人気を得た事で広まるんですな。
なんつっても天下のホーキンスが30年代前半まで看板ソロイストとして在籍してたのが光りますな。他にもレックススチュワートtp、バスターベイリーcl、ファッツウォーラーp、ベニーモートンtb等々スターが揃っとります。
で、肝心のサッチやけど、一年しかおらんかったんですな。でもその短期間で、メンバー全員に多大な影響を与え、バンドを一変させたそうな。ま、サッチ加入以前の音源なんて勿論持ってないんで比較はでけへんけど、やっぱり見事ですよ、このバンド!エリントンが手本にしたと言われるくらいなんやから、そのアレンジメントは華麗なもんです。
自信のアレンジ能力も勿論やけど、ドンレッドマン、ベニーカーターなんかの力も大きい。
エリントン楽団程の豪奢さはないけれども、流れるようなオーケストレーションを楽しんでくらはい♪
- 今日の一枚25"Louis Armstrong & King Oliver"キングオリバー楽団他
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2014.08.28 Thursday
思いっきり古いところいきましょか?
1923年のキングオリバー楽団と、1924のレッドオニオンジャズベイビーズの抱き合わせです。
両方にサッチモが入ってるって共通項で抱き合わせたんですな。
この年はと言えば、ニューオーリンズの天才少年サッチモ君がその名声を聞き付けたキングオリバー師範にシカゴに呼び出された年です。要はデビューしたんです!あのサッチモが!!
とはいえ、相手は大先輩のオリバーさん。ポジションとしては第二トランペットだったそうで。でもやっぱりサッチの音が耳を捕らえますな。多分………、多分………、あの音がサッチの方やと思う………。
演奏内容は、ニューオーリンズの泥臭いスタイルが随分整理整頓されてスタイリッシュになった感じ。
あ、スタイリッシュな演奏と思って聴くと
"ッッ!、??????????????"
状態になるのは確実。当時としてはこれが最前線の一流ジャズやったんやろけど、今の人が聴けば、それはそれはノスタルジックでっせ。無声映画とかで流れてそうな音を想像してもらえれば。
でもそんな演奏スタイルとか音の悪さとか加味しても、その躍動感は素晴らしいなと思わせてくれます。
なんつってもほぼ一世紀前の録音ですわ!
ありがたく拝聴しましょ♪
エエ時間流れてまっせ。
- 今日の一枚24"Wein,Women & Song"ジョージウェイン
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2014.08.25 Monday
前回、ハケットとブラフを取り上げたんやけども、そういやこの二人が一気に楽しめる盤があったなと。しかも二人とも持ち味の出る完全裏方さん(笑)
主役はジョージウェイン。プロモーター、プロデューサーですな、本業は。まぁ、ジャズ好きやし気が向いたらアルバムも作りたいなぁ〜的な感じで作品出してるオッサンですな。担当はピアノヴォーカル。
"ジャズ史上最も重要なミュージシャン以外の人物"なんて言われ方もしてます(かの有名なニューポートジャズフェスティバルの創設者やで)。
でも、特にこの盤は名盤でっせ!勿論完全に素人の演奏ではないし、バックのメンバーも超一流どころ揃ってるし、何せ彼のピアノとヴォーカルがオ!サ!レッ♪
男性ヴォーカルの気楽な歌声って、アタシのイメージやないけど、凄い好き。
本人は当然ながら本気の本気で録音してんにゃろけど、どっか、やっぱり気が抜けた感じがある。お遊びっぽい……?
特にジャズってジャンルにおいてソレは、全然ネガティブな表現ではないと思う。
その遊び感が、オサレ感をグッと強調してる。上手いとか下手とかやなくて、楽しければ良かろう的な。勿論、無論、問答無用上手いんやけどね。
ほんでハケットとブラフやけど、二人が同じセッションに参加してるんやなくて、それぞれが参加してる2セッションが楽しめる内容。エエ仕事してまっせ!
ま、ま、あれね、主役はジョージウェインのオッサンね!ノーテンキに聴きましょ♪
- 今日の一枚23"Three Classic Albums Plus"ルビーブラフ
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2014.08.23 Saturday
はい、ブラフおじさんいってみましょう!
ボビーハケットと並ぶアタシの大好物白人トランペッター(コルネッター)
1950年代後半のアルバム3枚にボーナストラックをぶちこんだ内容をCD二枚組にまとめた物です。ボーナストラックにあたる部分が一番豪華やけど………
二人とも裏方に回ったときにホンマええ仕事するなぁーって印象で聞き始めたんで、アタシの中でこの二人は結構同類になってます。ハケットより、ブラフおじさんの方が、素直な感じかな。その分、ゆったりした曲の時に"あ〜〜、これぞブラフッ!"って爆発します。ここには入ってないけど、このおじさんの吹く"Stardust"聴いてみて。最高やで。
ゆっくり、一音一音選びながら紡いでいくようなフレーズには耳を奪われますなぁ。
そんでミュートを付けた時の渋々のプレイも見事。特に誰かとの掛け合いになった時の、燻し銀感、エエ仕事してる感は、思わず拳握りますね。
あと、さっきも触れたけど後半のボーナストラックの面子ね。
おじさんtp、バッククレイトンtp、ピーウィーcl、バドフリーマンts、ヴィクディッキンソンtb、レイブライアントp、フレディグリーンg………………………、ッ、ジミーラッシングッvo.!!
しかもライブ。祭や!祭!
前半は上品な白人っぽい中間派ジャズ、そっから二枚目後半辺りから、白黒入り交じっての宴。お得な寄せ集めやないかな♪
- 今日の一枚22"The Tatum Group Masterpieces"アートテイタムとベンウェブスター
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2014.08.22 Friday
あら!?またテイタム………?
ちと違います。今回取り上げたいのはベンウェブスターです。
勿論アートテイタム全集の内の1枚なんで彼の作品には違いないのですが、ここでのウェブスターの存在感が異様なので、この場を借りて、このグレートテナーの紹介を。
まぁ、兎に角、一曲目の"風と共に去りぬ"を聴いておくんなさい。長めのテイタムのソロに導かれるように、ウェブスターが吹いた瞬間、膝折れます。世界が変わります。ホンマにその瞬間その場の雰囲気が全てウェブスター色に染まりますわ。とんでもない説得力を持った音が飛び込んできます。
特に後年のウェブスターはその特徴的な音色に拍車をかけましたね。
その特徴って、"息の音"ですよね。サックスの音色と一緒にかすれた息を吹く音が凄い高い割合で混ざってるんですね。しかもサックスの音が無くなっても、吹いてる彼の息の音だけがずっとその後もなり続ける。こんなにその音が顕著なヤツはウェブスターくらいでしょ。
エリントン楽団におった頃はそこまでやなかったですけどね。
まぁとんでもない個性ですわ。その分好き嫌い分かれるかもね。アタシは大好物♪
そんで、片やテイタムですけど、元々共演物には向かないとされてましたね。何でか?はい、弾きすぎるからです!あまりにも音数が多すぎて調和を乱しがちになるんですな。でもこの盤では丁度エエ感じやないかな。選曲がバラードばっかりなんで、それがバランスを取らせる要因になったかな。ただ、せっかくテイタムおんねやから、ちょっとは暴れてほしい。その程度の願望は勿論叶えてくれてます。
何はともあれ、ウェブスターのビッグサウンズに身をゆだねて下はい。
- 今日の一枚21"Sigin' The Blues vol.1"ビックスバイダーベック
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2014.08.20 Wednesday
さてさて、いよいよ、いよいよ、ビックスの登場です。
この酒量と、その素行の悪さで有名な兄さんは、そのイメージからは想像もできないコルネットを鳴らしたことでも有名ですな。
たった28年の人生やったそうです。勿論早死にの原因は大量の飲酒。
この人の素晴らしさを分かれと言われてもいきなりは厳しいんやないかな………。
1920年代の録音がほとんどやねんけど、音質は奇跡的に良いものが残ってます。
特筆すべきは勿論その音色。ここが肝心やねんけど、ここが一番難しい。
何がどう凄いねん??
って質問にアタシも上手く答えれん。
凄い品行方正な美しさが感じられる。凄い透明感。でもこの透明感が決して良い意味ばかりやない。凄い孤独な響きに聴こえるんですな。皆と演奏してても彼の音だけ少し浮いて聞こえると言うか、はなれた所にいるようなと言うか………。
とりあえず少し奇妙な音色です。
でもそんなビックス兄さんが1920年代、ほとんどのジャズミュージシャンがサッチモの影響下にあったといっても過言ではないあの時代に、唯一の対抗馬としての現れたんですな。ホットで圧倒的なサッチモに対して上記の様な良くも悪くも非常にクールなビックス。
あのサッチモに対抗できたんやからその音色の独自性はホンマに特筆モンでしょうな。ほんで話は戻って、その独自性を実感出来るかはかなり微妙………
こんなん書いてると、アタシが実はそんなに好きではないような印象を持たれるかもやけど、大好物でっせ!嫌いなモンとか、よう分からんモンはここでは取り上げまへん!
ま、とりあえず聴こう!アカンでもかまへん!だってビックスは絶対通らなあかんポイントやし。聴かな始まらん(笑)
- 今日の一枚20"Father Of Jazz Trombone"ジャックティーガーデン
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2014.08.19 Tuesday
祝20回
良くやれてるもんですな。まぁ、暇の表れでもあるのでお恥ずかしい限りですが。
さて、せっかくの節目なので、とっておきの大好物を………
ジャックティーガーデン!!
CD3枚組で、1928〜1947の数々のセッションが年代順に並んでます。
単独ものが少ないティーガーデンなんでこれは一枚持ってればもう十分的な内容。
特にdisk1で聴かれるティーガーデンのボーカルはまだ少し青くささの残る、初々しい歌声。勿論後年のあのノ〜〜ッペリした声が大好きなんやけれども、ファンとしては別な側面も聴けて嬉しいですな。
勿論タイトル通り名プレイヤーとしての腕もお腹いっぱい楽しめます。
ホンマ上手ですな。凄いキレッキレッのタンギングでソリッドな演奏やのに、全くそんな硬質な感じを受けさせないウォーミングな音色はホンマ魅力的やね。
うん、上手いでっせ〜〜♪♪
参加してる面子も随所に男前達が出てくる。みんなエエ仕事しとります。
こういうジャズ聴いてみてほしい。
のんびり難しいこと考えないエンターテイメント性重視のジャズ。
私がモダンジャズにおさらばするきっかけを提示してくれた人。
それがこのジャズトロンボーンの父、ジャックティーガーデンですわ♪
- 今日の一枚19"After You've Gone"ロイエルドリッジ
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2014.08.17 Sunday
ツッパリエルドリッジ兄さんです。
この見た目通りの音しますね。
鋭い目付き、絶対素直ではない眼差し、律儀なポマード頭。
凄いハイノートヒッターですね。ガンガンくる!キンキンくる!!
良く、ペット嫌いな人が、その音色が頭に響くと言われますが、是非ともこのツッパリ兄さんを聴いてみてください。再認識できるハズ。
しかも透き通る様な高音ってなわけやない。結構濁ってるんですな。でもそれは凄くエエ感じ。男臭いダーティさで、非常に魅力的!
そんでそういった音色はさておき、演奏は完璧ですね。カッコいい。男前。オーケストラ全体をブリンブリンにスウィングさせるし、要所要所でエルドリッジ兄さんのペットがバシバシっときまるわけですわ!気持ちいい♪
芸風はホンマに尖ってます。厚かましいくらい攻めのペット。でもメロディアスでっせ。凄い流麗で。
こんなに尖りまくって、尚且流麗メロディアスなんて、この兄さんしかおらんのやないかな?エエ個性です。
よく、この人はサッチモとガレスピーの中間とか、橋渡し役とか言われますけど、アタシは断じて違うと思う。勿論生きた時代とか奏法面を考えれば結果的にそうなるのかもしれんけど、サッチともガレスピーとも全く違う完全独立のエルドリッジ印やと思う。
とりあえず聴いてみて。ホンマ個性的でオモロイから。………トランペット嫌いになってもいいから(笑)